文明は自分の身体を医者任せにした

ゾウもトラもサルもリスもみんな理屈で食わない。
動物達は本能で嗅ぎ分ける。
生命を維持する為に我身に何を取り入れるのか本能に従っている。

人類もかつてはそうだったに違いない。
我が身は己で守らなければ誰も守ってくれない。
嗅覚も視覚も聴覚もおそらく今とは比較にならない位、研ぎ澄まされていただろう。
発展途上国の人々の中にそんな形跡を見つけることがある。彼らの食事はシンプルだ。
そして己の身体を良く知っている。終始良く動かして医者いらず。

我々日本食もシンプルだった。
米と近くで採れた野菜を工夫して料理した。
綿々と受け継がれてきた郷土料理は、先人の知恵の結集だ。
誰かが病気になれば祈りを込めて愛の看病をした。
ところが今は、発熱だ、腹痛だと医者に行って診断を仰ぎ、薬を処方してもらう。
自分の体であっても病名が付くまで分からない。または、聞いてびっくり。

マクロビオティック料理も実にシンプルだ。
穀物+野菜+海藻、調味料も塩、醤油、味噌とことの他シンプル。
シンプルにすると自身の体の調子が分かる。わかればコントロールできる。
まちがいなく、己の身体の責任者は自分なのです。